かんざんちく (寒山竹) 

学名  Pleioblastus hindsii (Pseudosasa hindsii, Arundinaria hindsii)
日本名  カンザンチク
科名(日本名)  イネ科
  日本語別名  ゴキダケ(護基竹)、ダイミョウチク(大名竹)、クモハライホウキダケ(雲払箒竹)
漢名  篲竹(スイチク, sùizhú・huìzhú)
科名(漢名)  禾本(カホン,héběn)科
  漢語別名  
英名  
2006/02/11 神代植物公園

 竹とはいうが、笹の一。
 メダケ属 Pleioblastus(苦竹 kŭzhú 屬)については、メダケ属を見よ。
 漢名の篲(スイ,sùi。現代中国では hùi と読む)は、竹で作ったほうき(箒)。この竹から箒を作ったことから。
 和名に見られる寒山(カンザン,hánshān)は、唐代に天台山国清寺にいたという伝説的な僧。一連の寒山詩の作者と伝えられ、合方の拾得(ジットク,shidé)とともに奇矯な性格をもって知られた。宋代以降の中国や日本でしばしばペアで絵画化されたが、寒山は経巻を、拾得は箒をもつ姿に作るのが典型である。
 カンザンチクの名は、この竹をもって箒を作ったことからの連想による。
 源順『倭名類聚抄』(ca.934)に「苦竹、加波多計、本朝式用河竹二字」と。
 廣東原産、本州(関東以西)・四国・九州・臺灣・福建・兩廣で 観賞用・筍用または防風用・街路用などに栽培する。
 日本では、大正初期に全国的に開花したので、今日では少なくなったという。
 筍は、あくが少なく美味。
 葉が水平にならずに立ち、枝が枯れても葉が落ちないので、笹箒を作る。稈は釣竿に用いる。
『花壇地錦抄』(1695)巻三「竹のるひ」に、「苦竹(かわたけ) 苦竹(にがたけ)共いふ。是もつねのほそき竹也。つれつれ草に侍る苦竹(かわたけ)ハ此竹の事とぞ。皮竹と書度物なり。此竹、いつまでも皮おつる事なし」とあるものは、メダケのことか。

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