しこくびえ (四国稗)

学名  Eleusine coracana
日本名  シコクビエ
科名(日本名)  イネ科
  日本語別名  コウボウビエ(弘法稗)
漢名  穇子(サンシ,cănzi)
科名(漢名)  禾本(カホン,heben)科
  漢語別名  
英名  Finger millet, African millet
2004/08/04 東大農園

2007/08/13 薬用植物園

2007/10/08 同上

2010/10/16 薬用植物園

 オヒシバ属 Eleusine(穇 căn 屬)については、オヒシバ属を見よ。
 和名は、四国地方で栽培されていたものに基づいて命名されたことから。
 アフリカ原産。広く東半球の熱帯・亜熱帯で食用に栽培される。
 中国では、安徽・河南・陝西・チベット及び長江以南で栽培される。
 日本では、山間の焼畑で少量栽培され続けてきたが、いまはほとんど見られない。
 「シコクビエ・・・の原産地には、インド説、アフリカ説などいろいろある。しかし比較的最近発見されたタンガニーカ附近に野生しているごく近縁なエリューシネ・アフリカーナという植物がいちばん近いものらしい。この野生種は栽培しているシコクビエと自然交雑するので、これがシコクビエの原種としていちばんたしからしい。・・・
 シコクビエは、雑穀栽培をするサバンナ農耕文化の指標植物(indicator plant)となるものである。・・・アフリカのサハラ砂漠以南の雑穀農業地帯のすべてとエチオピア、インド、東南アジア、シナ、台湾、日本にいたる地域にこのシコクビエは必ず見いだされるが、地中海地域、ヨーロッパ、つまりムギ作専門の地帯には見いだされない。とくにアジアにむかってサバンナ農耕文化の雑穀栽培農業が伝播してくるときには、シコクビエが先頭になってきたのであろう。シコクビエこそ、雑穀中のあらゆる種類の中で、サバンナ農耕文化基本複合の基本となった要素である。」(中尾佐助『栽培植物と農耕の起源』)
 


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