跡見群芳譜(野草譜ヘゴ)

へご

学名	Cyathea spinulosa
和名	ヘゴ
科名(和)	ヘゴ科
別名(和)	ヘゴシダ、リュウキュウヘゴ
漢名	桫欏(ｻﾗ,suōluó)
科名(漢)	桫欏(ｻﾗ,suōluó)科
別名(漢)	飛天蠄蟧(ﾋﾃﾝｷﾝﾛｳ,fēitiān qínláo)
英名

2022/04/06　神代植物公園

辨

　ヘゴ科 Cyatheaceae(桫欏 suōluó 科)には、1-3属がある。

　　ヘゴ属 Cyathea(蕃桫欏 fānsuōluó 屬)
　　　

　ヘゴ属 Cyathea(蕃桫欏 fānsuōluó 屬)には、熱帯アジア･中南米に約300-650種がある。

　　エダウチムニンヘゴ C. aramaganensis(C.tuyamae, C.boninsimensis var.ramosa)
　　コウトウヘゴ C. fenicis(Alsophila fenicis;蘭嶼桫欏)
　　クサマルハチC. hancockii(Alsophila denticulata, Gymsosphaera denticulata,
　　　　　　　　　Alsophila acaulis)　
　　ヒカゲヘゴ C. lepifera(Sphaeropteris lepifera, Alsophila loheri)
　　ナンヨウヘゴ C. lunulata
　　マルハチ C. mertensiana(Sphaeropteris mertensiana, Alsophila nertensiana)
　　チャボヘゴ C. metteniana(Alsophila metteniana;小黑桫欏)
　　カロリンクロヘゴ C. nigricans
　　メヘゴ C. ogurae(Alsophila ogurae) 絶滅危惧IB類(EN,環境省RedList2020)
　　クロヘゴ C. podophylla(Alsophila podophylla;黑桫欏)
　　ヘゴ C. spinulosa(C.fauriei, C.boninsimensis, Alsophila spinulosa;桫欏･飛天蠄蟧)
　　　

　シダ植物については、しだを見よ。

訓

　『言海』に、「ヘゴ〔琉球語ナラム〕　(一)琉球ニテ蕨(ﾜﾗﾋﾞ)ノ稱　(二)草ノ名、薩摩ニテオホシダ」と。ここにいうオホシダはウラジロのことである。大槻文彦は、今いうヘゴという植物は知らなかったのであろう。
　『牧野日本植物圖鑑』「へご」には、「此種ハ元來おほへごト謂フベキ者ナレドモ今ハ單ニへごト云ヘリ、而シテへごノ語原ハ不明ナリ」と。牧野にとって元来へごと呼ぶべき植物とはウラジロであった。　

説

　本州(紀伊半島)･四国(南西部)･九州(南部)･琉球･臺灣･江西･兩廣･四川･貴州･雲南に分布。　　

誌

　中国では、主幹を飛天蠄蟧(ﾋﾃﾝｷﾝﾛｳ,fēitiān qínláo)と呼び、薬用にする。　

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