やぶじらみ (藪虱)
学名 |
Torilis japonica(T.anthriscus) |
日本名 |
ヤブジラミ |
科名(日本名) |
セリ科 |
日本語別名 |
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漢名 |
小竊衣(小窃衣,ショウセツイ,xiăoqièyī) |
科名(漢名) |
繖形(傘形,サンケイ,sănxíng)科 |
漢語別名 |
竊衣(セツイ,qièyī)、破子草(ハシソウ,pozicao)、華南鶴虱(カナンカクシツ,huananheshi)、粘粘草 |
英名 |
Hedge parsley |
2023/05/27 田島が原 |
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2024/06/27 植物多様性センター |
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辨 |
ヤブジラミと オヤブジラミの相違点は、諸書によれば、
葉: ヤブジラミは、1-2回 3出羽状複葉。
オヤブジラミは、3回 3出羽状複葉。
花期:ヤブジラミは、5-7月。
オヤブジラミは、4-6月。
花柄:ヤブジラミは、4-10個。果実期では、果実より短いか同長。
オヤブジラミは、2-4個。果実期では、ヤブジラミより長い。
花瓣:ヤブジラミは、白色、平開。
オヤブジラミは、白色または帯紫色、内側に曲る。
果実:ヤブジラミは、刺毛を密生、先端は鉤状に曲る。
オヤブジラミは、果実がやや大きく、刺毛が長く、先端はわずかに鉤状。
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ヤブジラミ属 Torilis(竊衣 qièyī 屬)には、旧世界に約15種がある。
ヤブジラミ T. japonica(T.anthriscus;小竊衣・破子草)『中国雑草原色図鑑』153
セイヨウヤブジラミ(ヒメヤブジラミ) T. leptophylla 南ヨーロッパ原産
タマヤブジラミ(ツルヤブジラミ) T. nodosa 地中海地方原産
オヤブジラミ T. scabra(竊衣) 『中国本草図録』Ⅶ/3259・『中国雑草原色図鑑』153
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セリ科 Apiaceae(Umbelliferae;繖形(傘形) sănxíng 科)については、セリ科を見よ。 |
訓 |
「果實熟スレバ能ク他物ニ着ク、故ニ藪虱ノ和名アリ」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・漢土(黒龍江・内蒙古・新疆以外の全土)・ベトナム・ヒマラヤからイベリア・英国まで、広くユーラシアの温帯に分布。南アジア・北アメリカに帰化。 |
誌 |
中国では、果実を竊衣(セツイ,qièyī)或は華南鶴蝨(カナンカクシツ,huánán hèshī)として薬用にする。『全國中草藥匯編』上 pp.910-912,下
p.413。 なお、鶴蝨(カクシツ,hèshī)についてはヤブタバコの誌を見よ。
日本では、果実を和蛇牀子として、オカゼリ Cnidium monnieri(蛇牀)の代用にする。 |
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