やぶじらみ (藪虱)

学名  Torilis japonica(T.anthriscus)
日本名  ヤブジラミ
科名(日本名)  セリ科
  日本語別名  
漢名  小竊衣(小窃衣,ショウセツイ,xiăoqièyī)
科名(漢名)  繖形(傘形,サンケイ,sănxíng)科
  漢語別名  竊衣(セツイ,qièyī)、破子草(ハシソウ,pozicao)、華南鶴虱(カナンカクシツ,huananheshi)、粘粘草
英名  Hedge parsley
2023/05/27 田島が原 

2024/06/27 植物多様性センター 
2007/08/07 田島が原
 ヤブジラミと オヤブジラミの相違点は、諸書によれば、

  葉: ヤブジラミは、1-2回 3出羽状複葉。
     オヤブジラミは、3回 3出羽状複葉。
  花期:ヤブジラミは、5-7月。
     オヤブジラミは、4-6月。
  花柄:ヤブジラミは、4-10個。果実期では、果実より短いか同長。
     オヤブジラミは、2-4個。果実期では、ヤブジラミより長い。
  花瓣:ヤブジラミは、白色、平開。
     オヤブジラミは、白色または帯紫色、内側に曲る。
  果実:ヤブジラミは、刺毛を密生、先端は鉤状に曲る。
     オヤブジラミは、果実がやや大きく、刺毛が長く、先端はわずかに鉤状。
 ヤブジラミ属 Torilis(竊衣 qièyī 屬)には、旧世界に約15種がある。

  ヤブジラミ T. japonica(T.anthriscus;小竊衣・破子草)
『中国雑草原色図鑑』153
  セイヨウヤブジラミ
(ヒメヤブジラミ) T. leptophylla 南ヨーロッパ原産
  タマヤブジラミ
(ツルヤブジラミ) T. nodosa 地中海地方原産
  オヤブジラミ T. scabra(竊衣) 『中国本草図録』Ⅶ/3259・『中国雑草原色図鑑』153 
   
 セリ科 Apiaceae(Umbelliferae;繖形(傘形) sănxíng 科)については、セリ科を見よ。
 「果實熟スレバ能ク他物ニ着ク、故ニ藪虱ノ和名アリ」(『牧野日本植物図鑑』)。
 北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・漢土(黒龍江・内蒙古・新疆以外の全土)・ベトナム・ヒマラヤからイベリア・英国まで、広くユーラシアの温帯に分布。南アジア・北アメリカに帰化。
 中国では、果実を竊衣(セツイ,qièyī)或は華南鶴蝨(カナンカクシツ,huánán hèshī)として薬用にする。『全國中草藥匯編』上 pp.910-912,下 p.413。 なお、鶴蝨(カクシツ,hèshī)についてはヤブタバコの誌を見よ。 
 日本では、果実を和蛇牀子として、オカゼリ Cnidium monnieri(蛇牀)の代用にする。

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