辨 |
Carum(●{艸冠に貢}蒿屬)には、次のようなものがある。
C. buriaticum(田●{艸冠に貢}蒿・馬英子)『中薬志Ⅰ』p.192
ヒメウイキョウ C. carvi(●{艸冠に貢}蒿・藏茴香;E.Caraway) 『中国本草図録』Ⅱ/0743
f. gracile(細葛縷子) 『中国本草図録』Ⅷ/3707 |
セリ科 Umbelliferae(Apiaceae;繖形科・傘形科)については、セリ科を見よ。 |
訓 |
同じセリ科のイノンド Anethum graveolens も、ヒメウイキョウの名で呼ぶ。 |
漢名の●{艸冠に貢}蒿について。●の字体は、『中薬志Ⅰ』p.192・『中国本草図録』Ⅱ/743に従う。
『中国高等植物図鑑』『全国中草薬匯編 上』『中薬大辞典』は、この字を◆{艸冠に页 }と記す。页 は頁の簡体字であるから、正しくは■{艸冠に頁}という字のつもりか。ただし手元の字典類に■{艸冠に頁}の字を検し得ない。或は◆は●の簡体字であろうか。
なお、『全国中草薬匯編 下』p.796に黄に作るのは、誤植であろう。 |
英名 caraway は、アラビア語から。 |
説 |
東ヨーロッパ・西アジア原産。
『中国高等植物図鑑』によれば、中国(東北・華北・西北・四川)・チベット・モンゴル・西シベリア・インド・ヨーロッパに分布し、路傍・草原・林下に生ずる、という。 |
誌 |
根は蔬菜として食用にし、葉はハーブとし、乾燥した果実はキャラウェイシーズ caraway seed と呼んで、香辛料・薬用にする。
キャラウェイは、菓子・ピクルス(特にザワークラウト)・チーズなどの香味料として、リキュール・キュンメル酒の香料として、用いる。
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紀元前から香辛料・薬品として用いられていた。 |