いも (芋・薯・藷) 

 地下の澱粉貯蔵器官を食用に供する植物の総称。
 「植物の地下茎または根部の発達したものを総称して俗にイモと」いう(本山荻舟『飲食事典』)。

 日本・中国などで利用・栽培される主要なイモ類には、以下のものがある。
(1) 中世以前から日本で利用・栽培されてきたもの 
  タロイモ(サトイモ Taro)類 
   サトイモ(イモ・イエツイモ)
     コンニャク
ヤムイモ(ヤマイモ Yam)類 
   ヤマノイモ(ジネンジョ)
   ナガイモ(ヤマノイモ)
     ダイジョ
  その他のイモ
     クズ
 
   ワラビ
(2) 新大陸原産で、近世以降に渡来したもの
     サツマイモ
     ジャガイモ
     キクイモ 
 『倭名類聚抄』に、芋は「和名以閉都以毛」、山芋は「和名夜萬都以毛、俗云山乃以毛」と。
 古来、イモと単称されたものは、サトイモである。 
 
   上記各種のイモの項を見よ。  
 いもがゆは、「現在はほとんど甘藷の粥と思われているが、昔はヤマノイモを本格とし、・・・皮をむいて薄くへぎ切り、ざっと味煎にかけて白粥にたきまぜるとあるが、後には乾燥して粉にしたものを用い、また里芋を代用することもある」(本山荻舟『飲食事典』)。  
 『万葉集』に、

     蓮葉(はちすは)は是くこそ在るもの
        意吉麿が家にある物はうも
(芋)の葉に有るらし
            
(16/3826,長忌寸意吉麿(ながのいみきおきまろ)「荷葉を詠む歌」)

とある芋は サトイモ

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